ブーランジュリーKヨコヤマ 食卓にパンのあるしあわせヘッダー画像

ブーランジェリーKヨコヤマのスタッフインタビュー



モンマルトルのカフェ~~日本とフランスの違い~~

 約3か月間フランスで生活をして感じた一番の日仏の違いは、フランス人は仕事にしてもファッションにしても、何事も“楽しみ上手”ということではないかと思います。 とくに仕事においては、働くときは集中して働き、休憩するときは休憩し、休む時はちゃんと休む。

(モンマルトルのカフェ)

こういったライフスタイルが一番よく表れているのが、長期休暇(1~2か月)のバカンス制度だと思います。フランス人の人生観は、“働くための人生ではなく楽しむための人生”というのを強く感じました。まとまった休日がなくても、平日は思いきり働き週末は美味しいものを食べに外出するというような、ちょっとした気分転換でもいいのです。

ひたすら仕事に追われる毎日というような働き方ではなく、メリハリをつけてどこかでちゃんと息抜きする“余裕”のあるフランス人のライススタイルは、大いに学ぶべきだと思いました。

パリの町並み 公園で日光浴を楽しむ家族連れや、昼間のサロン・ド・テや週末のビストロ、レストランでは、年配のご夫婦やマダムたちがおしゃれをして食事を楽しむ姿をよく見かけました。
カフェのテラス席では、学生やビジネスマンそして年配者たちまでが1杯のカフェやお茶、またビールやワインを飲みながらおしゃべりを楽しむ光景があちらこちらで見受けられました。

 

~~フランスの食について~~

ガレットにナイフを入れている様子 フランス滞在中、パリはもとより旅行先の地方のお店まで本当にたくさんのブーランジュリー、パティスリー、カフェ、ビストロ、レストランなどに行きました。
それらの店で共通して言えるのは“美味しいものはとてもシンプルで素材そのものを上手に生かしている”ということだと思いました。

(ナンシーに旅行した時に食べた「パテ・アン・クルート(左)」、「キッシュ・ロレーヌ」)

フランス料理というと豪華で繊細なイメージがありますが、それは日本でいう懐石料理のような存在で、フランス人が日常的に好んで食べるのはバゲットのサンドイッチや、肉や魚のグリルに野菜のソテーを添えたもの、デザートにはショコラのムースやクレームブリュレなど日本でもなじみのあるものばかりでした。

そういったシンプルで日常的な料理が美味しいお店は、固定客から大事にされ大変人気があります。フランスで最初に食事に行ったビストロの、付け合せの野菜ソテーの美味しさは忘れられません。

 

~~フランスのパン屋さん、お菓子屋さん~~

私が好きだったパン 留学中できるだけ店を視察したいと思い、パリ市内の有名なお店だけでなく旅行先の地方の小さなお店まで、たくさんのパン屋さんやお菓子屋さんを見て歩きました。
共通しているのは、どの店でも伝統的なクラシックな商品をとても大切にしているということでした。

(私が好きだった10区のパン屋さんのパン)

パン屋さんなら、バゲット、クロワッサン、パン・オ・ショコラ、パン・オ・レザン、ショソンにカンパーニュ、ブリオッシュなど・・・。ケーキ屋さんなら、ミルフィーユ、オペラ、木イチゴタルト、モンブラン、エクレア、そしてマカロンなど・・・。これらの商品はどこに行っても必ず置いてあり、とくにパン屋さんはパンのバラエティよりも、同じものがいつも変わらずに置いてあるという普遍性の方が求められているように感じました。

人気のケーキ ケーキ屋さんのほうが、斬新な味の組み合わせや意外性、見た目の芸術性なども求められ評価されているように思いました。しかしフランスの人が毎日でも食べたいケーキというのは、フルーツのタルトやショコラのムース、ミルフィーユなど古典的かつシンプルなものが多いように思いました。

(ストラスブールのおいしいパティスリーのケーキ)

シンプルなサンドイッチが美味しいパン屋さんにおいて日本との一番の違いは、主食であるフランスパンやクロワッサンの製造量はもちろんですが(私の研修先ではバゲットは1日約1000本、クロワッサンは1日約200個焼成)、第2の主食ともいえるサンドイッチの需要が多いことと、バラエティの多さだと思いました。日本では、サンドイッチといえば要冷蔵のイメージがありますが、フランスではケバブやオムレツなど温かい具材を挟んだものや、パニーニのようなホットサンドを提供しているお店も多く、いつか自分のお店でもそんなサンドイッチを提供できたらいいなと思いました。

 パンやヴィエノワズリーの成形や調理方法もいたってシンプルで、凝ったことはほとんどしません。美味しいパンを好みのジャムやチーズ、ハム、ワイン、そして料理とともに食べるのがフランス流なのだと思いました。

 

~週末行った小さな旅~

ナンシー地方プロバンス、友人とサン・マロの朝

 この3カ月の間に週末の休みを利用して、近隣の3カ国(ドイツ、オーストリア、ハンガリー)の地方と、フランスの5地方(プロヴァンス、ボルドー、ブルターニュ、アルザス、イル・ド・フランス)の合計30カ所を周ることができました。
 どの地方もパリから電車(TGV)か飛行機で2~4時間程度で行くことができ、雰囲気の異なるそれぞれの地方で、昔のままの古い街並みが残る小さな村々を散策し、地方の特産物を生かした郷土料理を食べられたことは本当にいい勉強になりました。
そしてそれぞれの地方の人々との出会いや思い出は、強く心に残っています。  
ドイツではその料理の量の多さに驚き、プロヴァンスではレンタカーで小さな村々を巡り、ボルドーではブドウ畑を10km歩き、シャトーでワインの試飲もしました。ブルターニュではそば粉のガレットとシードルを堪能し、アルザスではおいしいアルザスワインに郷土料理のベッコフやタルト・フランベを食べました。
小さな村々はどこも本当に美しく、言葉では表すことができない絶景をいくつも見ることができました。

~3カ月の留学を終えて~  

 留学を終えて思うことは、ただただ感謝の気持ちしかありません。いつも優しくしてくれた研修先オーナーのコランさんやスタッフのみなさん(帰国時には特別にガレットデロワを焼いてくれました)、フランスで出会った友人たち、それから留学に協力していただいたすべての方、そして何より両親に“どうもありがとうございました”と言いたいです。  

今後はこの留学で得た様々な経験を、自分のお店の商品や店づくりに反映させてより良い“Boulangerie K.YOKOYAMA”にしていけたらと思います。

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